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スーパーカミオカンデ一般公開を終えて

印刷用ページを表示する掲載日:2019年11月5日更新

ニュートリノ!サイエンスコミュニケーターの高知尾です。

11月2日に神岡町にてスーパーカミオカンデの一般公開が開催されました。

この一般公開は東京大学とNPO法人宇宙まるごと創生塾飛騨アカデミー、飛騨市の3者が主催し、全国から約2000名のご応募がありました。あらかじめ安全面、研究への配慮等の点から定員を300名に限らせていただいておりました。今回、残念ながら落選されてしまった方は大変申し訳ございません。ただし、スーパーカミオカンデの実験区域に入れるチャンスとしては、これとは別にGEO SPACE ADVENTUREという坑内体験イベントもあります。こちらは今年の7月に26回目の開催をしており基本的には毎年行われていますので、諦めずに次の機会を伺っていただければと思います。

今回の一般公開は3月にカミオカラボがオープンしてから初の開催であり、一般公開の参加者はカミオカラボ前からバスで坑内へと向かうこととなりました。参加者は、ヘルメットと懐中電灯を持ってカミオカラボから車で20分ほどのところにある鉱山内に入り、スーパーカミオカンデの実験区域での見学や研究者からの解説を通して研究の壮大さや科学の深遠さを体験しました。

カミオカラボでは一般公開に参加していない方にも楽しんでいただけるよう、2つのイベントが同時開催されました。

ひとつめは、中畑雅行教授による講演会です。テーマは超新星爆発からのニュートリノ観測でした。スクリーンに映し出された星空の画像上に徐々に露わになる「超新星」を見つける体験では、参加者が身を乗り出して探している様子が印象的でした。

 

中畑先生の講演

中畑教授による講演会には約160名が参加

 

ふたつめは、カミオカラボ内で研究者に直接質問できる「KAMIOKAの研究者に聞いてみよう!」という企画です。今回は森山茂栄教授、塩澤眞人教授の2名の研究者にお越しいただき、アットホームな雰囲気で進められました。

 

質問は事前に来館者から付箋で受け付けており、当日までに30件くらいが集まっていました。当日はその中から私たちサイエンスコミュニケーターが選んだ質問と、イベント参加者から出てきた質問を研究者に投げかけました。

 

来館者から集まった質問

ふせんに書かれたさまざまな質問

 

例えば、登壇いただいた森山教授には「どんなときに研究していて楽しいと思うか?」という質問投げかけられました。森山教授は、「小さいころから新しいことを知ることがとても好きだった。夜空が暗いのは当たり前と考えるのではなくて、どうして暗いのかと考えはじめると世の中には不思議なことがいっぱいある」とおっしゃっていました。

また、「こどものころ見ていた本や映画は?」といった質問では「カールセーガンのコスモスを繰り返し観ていた」と教えてくれました。

塩澤教授には宇宙を構成する「素粒子」と「力」のそれぞれを統一する理論の魅力を語っていただきました。ニュートリノを詳細に研究することで宇宙が生まれた当時の様子を知ることができるという話をカミオカラボでお話しさせていただくことがありますが、塩澤教授が研究する「陽子崩壊」という現象では宇宙が将来的にどうなって終末を迎えるかという私たちの未来に関する情報を知ることができるという話が印象的でした。宇宙の過去や未来がどうなるという話は、私たちが普段考えることのない新鮮な世界観ではないでしょうか。

 

参加者からの質問に答える塩澤先生

参加者からの質問に答える塩澤教授

 

森山教授にはさらに、登壇の合間にラボサポーターのユニフォームで来館者への解説をも行っていただくことができました。偶然にも森山教授の解説を直接聞けたという方はとてもラッキーです。

ラボサポーターユニフォームを着用した森山教授

ラボサポーターのユニフォームを着用した森山教授

 

この日は、1日に1300名を超える方にご来館いただき、館内のあちこちで熱心な質問が飛び交う日となりました。少しでも宇宙物理学研究や、それが行われている飛騨市のファンが増えていっていただければ、これに代わる喜びはありません。

 


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