3月8日(金曜日)老田屋製麺所 飛騨古川
神岡町の老舗製麺所「老田屋」が飛騨市とコラボし、塩分控えめでも美味しく食べられる「老田屋 中華そば 減塩」を開発しました。8日には道の駅アルプ飛騨古川内の「老田屋製麺所 飛騨古川」で、飛まわり会など市内で食の活動に関わる皆さんや報道関係者などを招いてお披露目と試食会がありました。
漬物や味噌、汐ブリなど塩分濃度の高い食文化の影響もあり、飛騨市は平成30年、Ⅱ度以上高血圧の割合が県内でワースト1位となってしまいました。この報告を受け、市では幼児から高齢者までさまざまな年代の皆さんの尿中塩分濃度を調査し、ほぼすべての年代で塩分を取り過ぎていることが判明。市民保健課が中心となり、「減塩チャレンジプロジェクト」として、さまざまな減塩の取り組みを行っています。取り組みを進める中で、減塩のために急激に食生活や味を変えることは難しく、家族に気付かれないよう普段通りの味をできるだけ維持しながら「こっそり減塩」することが有効だと分かってきたところです。
そこで、飛騨の人々のソウルフードである「中華そば」を、美味しさを保ちながら減塩化していくことが効果的ではとの考察から、減塩アドバイザーの指導のもと、今回の減塩中華そばの開発につながりました。7グラムの塩分が含まれる既存品と比べ、同じ分量で塩分は4.8グラムと、約30%の減塩を達成しているそうです。
お披露目に出席した都竹市長は「市をあげて減塩に取り組んでいる中、外食で美味しいものを食べたいという皆さんの声をどうカバーするかが大きなテーマでした。今回、老田屋さんとコラボして減塩の中華そばの開発に至ったのは画期的なことで、大変期待をしています。ご愛用いただいて市民の皆さんの健康づくりに役立てば」とあいさつしました。
製造元である有限会社老田屋、代表取締役の老田英司さんは、今回の開発に至った経緯や食への思い、試行錯誤の過程などについて紹介し、「非常に難しい部分もありましたが、楽しくやらせていただきました。ぜひ口コミで広げてください」と呼びかけました。
試食では、減塩中華そばに加え、減塩の焼豚やメンマなども用意され、参加者は日ごろ食べている中華そばの味を思い浮かべながら、ていねいに味わっていました。
飛まわり会で活動している古川町の内田絵里さんは「すごく美味しくいただけました。減塩という印象はありませんでした。夫が高血圧で、ラーメンは食べられないという感じになっているんですが、これなら食べられるんじゃないかなと思いました」と話していました。
「老田屋中華そば減塩」は、現在道の駅アルプ飛騨古川内の「寄合所 耕」や道の駅宙(スカイ)ドーム、老田屋製麺所で販売。今後、市内のスーパーなどでも販売予定。また、「老田屋製麺所 飛騨古川」では「旨だし旨焼豚の減塩中華そば」(税込850円)として提供するそうです。