5月11日(木曜日)まちづくり拠点node
まちづくりに取り組む人たちの話を聞き、さまざまな活動についての理解を深め、みんなで共有する取り組み「まちづくりキャラバン」が、古川町殿町の飛騨市まちづくり拠点nodeで行われました。
今回のテーマは「薬草でまちづくり×福祉」。「草福連携」に取り組んでいる、飛騨市障がい者自立支援施設「憩いの家」の谷口博亮さんを招いて、日ごろの活動や今後の課題などについて話を聞きました。当日は、会場に約15人が参加した他、ビデオ会議システムで参加した人もいました。
谷口さんは、福祉の仕事に携わるようになったきっかけや、「憩いの家」の立ち上げに関わった経緯などを説明。「飛騨はバリアが多くて住みにくい」といった声を聞いたり、町中で重度の障がい者をあまり見かけないことに気づき、「住みやすい町になれば」と活動してきたことを紹介しました。
「憩いの家」では、利用者の得意・不得意に合わせて幅広い作業を実施していると説明し、企業の協力を得て作業を受注したり、職員が自ら仕事を企画して実施するなど試行錯誤してきた経緯も話しました。一昨年に市から働きかけがあり、薬草のまちづくりの一環でヨモギ栽培を行い、そのヨモギをベースにクロモジや高麗ニンジンを混ぜて入浴パックを試作。大変好評だったため、今年は増産を目指して栽培畑の拡大を行っている現状などを報告しました。
谷口さんは「利用者さんには生かせる力がたくさんあり、特性に応じて得意なこともいろいろあります。人手不足と言われますが、こうした潜在能力を引き出して活躍できるような仕組みを作っていけば、解消できるのでは」と持論を話しました。また、いろいろな参加の仕方を利用者へ提案できたり、事業の収益的にもメリットが大きいとして「栽培から商品化までを一貫して行う六次産業化をやっていきたい」「アイデアをいただき、独自性を出しながら、全国展開もできたら」と目標を語りました。
参加者は、質問をしたり新たな提案をしながら、和やかな雰囲気で交流していました。参加した板矢美保子さんは「『憩いの家』についてはあまり分かっていなくて、谷口さんの話を聞いて、いろんな活動をしていると分かりました。こうしたことを知る機会があまりないので、参加できて良かったです」と感想を話していました。