7月24日(月曜日)常蓮寺
約400年の歴史をもつ常蓮寺の「太子踊り」(県重要無形民俗文化財)が4年ぶりに例年並みに開かれ、多くの氏子らが境内いっぱいに踊りの輪を作って楽しみました。
太子踊りはかつて同寺の秘仏として安置された、聖徳太子自作の「太子像」を越中に移したところ、この地域が飢きんに見舞われたため、氏子らが高山藩主に像の奉還を願い出て、望みがかない、喜び勇んで踊ったのが始まりとされています。
この日、境内に組んだやぐらの上では吉田太子踊り保存会のメンバーが「とこ、どっこいしょ~」と、大音量で唄とお囃子を披露。氏子らはその周りを2重、3重に囲み「太子踊り」や「太子ばやし」を約2時間にわたって踊り続けました。踊りの輪には飛騨古川盆おどり同好会のメンバー約20人も顔を見せ、法被姿になって踊りを楽しんでいました。
本堂では太子像の御開帳も行われ、氏子らが手を合わせていました。吉田太子踊り保存会の古宿稔会長は「久々に大勢の人に踊ってもらえて、ありがたい。子どもたちもたくさん来てくれて、大きな声でお囃子を聞かせてくれました。なんだか太子様が奉還された時のような喜びに包まれているような気分でした」と話していました。