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版画家・舩坂芳助さんのワークショップ「白黒木版画教室」が行われました

印刷用ページを表示する掲載日:2023年7月26日更新

 

​飛騨市美術館で個展開催中の版画家・舩坂芳助さん(神岡町出身)は内外の美術展に広く出品され、その作品は大英博物館にも収蔵されています。今回のワークショップでは舩坂さんの持ち味の一つ、「どぶ墨」を使った、深みのある漆黒が印象的な版画にチャレンジしました。

ワークショップには子供を含め15人が参加。一流版画家の教室とあって、中には公募団体の会員やグラフィックデザイナーなどベテランも顔を見せました。制作するのはモノトーンの世界を浮かび上がらせる単色版画で、モチーフは動植物や人物、風景など様々。初日は下書きを描き、2日目は和紙を使ってバレンで木版画を刷り上げました。

舩坂さんは随所にユニークな技法を取り入れており、ポイントは「どぶ墨」。これはより深みのある「漆黒」を生み出すための技法で、舩坂さんは保管した折れ墨を10か月ほど水に浸してニカワを抜き、乳鉢ですりつぶしたものを使っています。このどぶ墨と、一晩水に浸した和紙を使うことで、墨汁などの絵の具では出せない漆黒が生まれ、和紙が乾くとより照りが増すそうです。

舩坂さんは彫り方やバレンの使い方、黒と白の配色など、一人ひとり丁寧にアドバイスしました。たとえば配色の仕方では「作品に迫力を持たせたい時は黒を多く使いますが、黒と白はバランスが大切。同量だと落ち着きがなく、作品を眺める時も視点が定まらず、中途半端な作品になります」と教えていました。

終了後、舩坂さんは「どれも大変生き生きとした作品。プロの作品と見間違えるようなものもたくさんありました。版画は奥深く、刷り方一つで奥行きも出るのでいろいろ挑戦してみてください」と講評されました。

古川町の森本勝幸さんは「アクリル画を描くのが趣味ですが、舩坂さんの個展を見てチャレンジしました。仕上がりを見ると、イメージした以上にトーンが効いてよかった。失敗と思った削り残しも、逆に味が出ているとアドバイスを受けました。これからは版画も楽しみたいです」と話していました。また、古川西小3年の浦西美空さんは猫と熊をモチーフに制作。「彫った跡の筋が毛皮のようで、想像以上の出来になりました」と笑顔見せていました。

舩坂芳彦版画展は8月20日まで市美術館で開催中。

 

ワークショップの様子(1)

ワークショップ(1)

 

ワークショップの様子(2)

ワークショップの様子(2)

 

ワークショップの様子(3)

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ワークショップの様子(4)

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ワークショップの様子(5)

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ワークショップの様子(6)

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ワークショップの様子(7)

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ワークショップの様子(8)

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ワークショップの様子(9)

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ワークショップの様子(10)

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ワークショップの様子(11)

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ワークショップの様子(12)

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ワークショップの様子(13)

ワークショップの様子(13)

 

ワークショップの様子(14)

ワークショップの様子(14)

 

ワークショップの様子(15)

ワークショップの様子(15)