2月21日(水曜日)山之村小中学校
都内でレストランを経営する料理人の料理教室「山之村の食材でLet`s cooking」が山之村小中学校で開かれました。講師の料理人はイタリア料理店Cizia(チッツィア)の馬場且江さんを始め、武藤恭通さんと山崎まさとさん、それに河合町に移住したパン職人の市東英司さんです。
料理教室を開くきっかけとなったのは、同校の中学生たちが昨年12月の修学旅行で東京を訪れた際、飛騨市が昨年夏に開催した「首都圏版まるごと食堂」に賛同し、山之村特産のカミオカスターコーンなど、飛騨の野菜をふんだんに使っているチッツィアを訪ねたからです。
シェフの馬場さんは昨年飛騨市を訪れた際、飛騨の野菜のおいしさにほれ込み、それ以来、トマト、ピーマン、ナス、ズッキーニ、アスパラ、食用ホウズキ、ハーブなどさまざまな地場野菜を使った料理を店で提供しています。
生徒たちは修学旅行の際、山之村の食材の魅力や調理のアレンジ方法を馬場さんから学び、感銘を受けて帰省。やがて探究心に火が付き「地元の食材を使った料理をもっと学びたい」と、1日限りの料理教室が決まりました。
この日は児童生徒15人と教職員、地元住民約20人が参加。料理人の皆さんの指導を受けながらメキシコ料理のタコスとスープ、ラーメンを調理し、皆で試食しました。
タコスは白たまご(白インゲンの一種)やエゴマ、寒干し大根など飛騨市の伝承作物を中心に約20種の具をトッピング。頭巾やエプロンに身をくるんだ子どもたちは「生地は表面がカリカリになり、色が変わったらひっくり返してね」といった講師の声に耳を傾けながら真剣な表情で手を動かしました。
4年の石橋泉さんは「タコス3個とスープ、それにラーメンも食べてお腹いっぱい。タコスは知っていましたが、初めて食べました。トウモロコシの生地を作るのが楽しかったけど、丸める時にひび割れができないように気を使いました。生クリームを使ったブラータチーズをトッピングしたタコスはトロトロして不思議な食感でした。トマトが大好きなので、たくさん入れました。イチゴやツナマヨもおいしかったです」と話していました。
小学3年の清水心晴さんは「寒干し大根が好きで、家でよく煮物を作りますが、タコスやラーメンにもよく合いました。タコスは寒干し大根と肉が一緒に調理してあったのでおいしかった」と。また、中学3年の沖田彩宇さんは「こんなに大人数で料理を作るのは初めて。タコスも初めて作りましたが、山之村のいろいろな野菜を刻んだり、和えたりして作った具がとてもおいしかった」と笑顔を見せていました。
終わりのあいさつで料理人の皆さんは「いろいろな作業を体験し、食材の自由な組み合わせも感じていただけたようでよかったです」「子どもたちのチームワークとコミュニケーション能力の高さに感心しました」「日ごろからしっかり家のお手伝いをされているせいか、皆、上手でした。スカウトしたいくらいです」などと講評、拍手を送っていました。