10月29日(土曜日)・30日(日曜日)種蔵地区
日本の原風景と呼ばれる宮川町種蔵地区で「第15回飛騨種蔵新そばまつり」が3年ぶりに開かれ、飛騨市ふるさと種蔵村など地元住民や県農林事務所、ボランティアの学生らでつくる実行委(藤白昭一委員長)が多彩な行事を繰り広げました。
同地区は全国でも珍しい石積みの棚田と板倉が広がる飛騨市の大切な観光スポットで、地元ではその美しい光景を後世に残そうと住民と一体となって活動を重ねています。
在来種の「万波そば」はこの棚田を始め、西忍や林地区で生産されている主要作物の一つで、藤白さんによると「今年はやや減収でしたが、在来種は香りが良く、特に昔ながらの搗き屋で1週間かけて精製したソバは風味豊かで好評です」と話していました。
会場には両日合わせて約900人が来場。この「搗き屋そば」など新ソバを始め、清流宮川のアユやイワナの塩焼き、芋でんがく、そばクレープ、地元の特産品を販売。また、場内にある古民家では「コントラバスDUOコンサート」が開かれ、日本センチュリー交響楽団首席奏者の村田和幸さんや国内外で活躍する谷脇友里恵さんと林典子さん(ピアノ)がクラシックやジブリの名曲を演奏、イベントを盛り上げました。
会場には都竹市長も訪れ「種蔵は小さい集落ですが、ふるさと種蔵村や学生の方々の力で地域を盛り上げ、元気を与えていただいています。これからも応援よろしくお願いします」とあいさつしました。
また、会場周辺では「ノルディックウォーキング教室」も行われ、市民ら34人が色づき始めた紅葉の山々を眺めながら約5キロのコースを歩き、スポーツの秋を満喫しました。古川町の野村政子さんは「3年ほど前から暇さえあれば1日3~4キロは歩いていますが、四季折々の景色を眺めながら足腰が鍛えられるので楽しくてやめられません。今では家の階段も楽に上がれます」と笑顔を見せていました。