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東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設サテライトオフィス開設

印刷用ページを表示する掲載日:2021年4月2日更新

ハイパーカミオカンデの研究拠点などとしてのサテライトオフィス

 東京大学宇宙線研究所のスーパーカミオカンデに続くニュートリノ観測装置「ハイパーカミオカンデ」の工事が始まったことを受け、事業の着実な推進を図るため、新たにサテライトオフィスが開設されました。

 そのサテライトオフィスは飛騨市神岡振興事務所の一部に開設されます。このサテライトオフィスは2027年完成予定であるハイパーカミオカンデの研究拠点などとして機能する予定で、東京大学宇宙線研究所および国内外機関の研究者や、技術サポートスタッフ等関係者が利用する予定です。飛騨市神岡振興事務所内には、市民の知の要求にこたえるための図書館が既に併設されていますが、研究所のオフィスが開設されることにより、新たにもう一つの「知」が加わったことになります。

サテライトオフィスの様子

サテライトオフィスの様子

​神岡宇宙素粒子研究施設サテライトオフィスにて看板を持つ塩澤 眞人 東京大学宇宙線研究所教授
ハイパーカミオカンデ実験代表者(右)と森田 雄一郎 神岡振興事務所長(左)

ハイパーカミオカンデとは?

 ハイパーカミオカンデは、2002年と2015年のノーベル物理学賞受賞に至ったニュートリノ観測施設であるカミオカンデと現行のスーパーカミオカンデを凌駕する巨大水タンクと、そのタンクの中に並べる超高感度光センサーからなります。この実験装置は、素粒子を観察する「顕微鏡」であると同時に、飛来するニュートリノを用いて太陽や超新星爆発を見る「望遠鏡」でもあります。

 陽子崩壊の発見やニュートリノのCP対称性の破れ(ニュートリノ・反ニュートリノの性質の違い)の発見、超新星爆発ニュートリノの観測などを通して、素粒子の統一理論や宇宙の進化史の解明を目指しています。

ハイパーカミオカンデ検出器のイメージ図

ハイパーカミオカンデ検出器のイメージ図

写真提供:ハイパーカミオカンデ研究グループ

神岡振興事務所について

 昭和53年に建設された庁舎(当時は神岡町役場)であり、「ロサンゼルス現代美術館(MOCA)」や「旧大分県立大分図書館(現アートブラザ)」などを手掛けられ、建築界のノーベル賞とも言われる「プリツカー賞」を受賞された磯崎新氏の設計による建築物です。立方体や半円筒など幾何学的な形態の組み合わせでつくられており、外観は多種な壁を使っているため、複雑な表情を見せています。

飛騨市 神岡振興事務所 外観

飛騨市神岡振興事務所内に開設された背景

 今回の開設は、平成29年1月22日に締結された、東京大学宇宙線研究所と飛騨市との連携協力協定により実現したものです。スーパーカミオカンデやKAGRAなど、宇宙線研究所の主要な実験施設が岐阜県飛騨市に設置されていることから、学術研究の発展、人材の育成、地域社会の発展などを目的とし、さらなる協力関係を築くために、本協定が取り交わされました​。

協定を締結した都竹飛騨市長(写真左)と梶田宇宙線研究所長(写真右)

協定を締結した都竹飛騨市長(写真左)と梶田宇宙線研究所長(写真右)

写真提供:東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設

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