都竹 淳也 2020年3月10日
3月10日の令和2年第1回飛騨市議会定例会で行った所信表明の全文です。
このたび、2期目の市政運営を担わせていただくことになりました。今回の市長選挙の争点は、1期4年間の私の市政への取り組みについて市民の皆さまにご評価をいただくとともに、それを継続・発展させるという考えに基づく飛騨市総合政策指針の政策についてのご評価をいただくことであると位置づけておりました。その意味で、総合政策指針は、私にとって2期目のマニフェストであると言えます。
結果的に無投票という形で終わりましたが、選挙当日の飛騨市全域の街宣におきましては、最初の選挙とは比べものにならないほど、多くの方々の声援をいただくことができ、その体験を通じ、一定のご評価をいただけたのではないかという実感を得たところです。また同時に、引き続き、市民の皆さまとの対話を徹底して行い、市民の皆さまのご期待に応えていく決意を新たにしたところです。
2期目の市政運営の方針である飛騨総合政策指針は、人口減少の現実を正面から受け止めた上で、あらゆる未知の課題に対して柔軟かつ臨機応変に対応することを基本的な考えとしております。そして、5年後の市のありたい像を「みんなが楽しく心豊かに暮らせるまち」と定め、その実現のための政策の柱だてとして、これまで掲げてきた「元気であんきな誇りの持てるふるさと飛騨市づくり」を継続することとしております。
このうち、「元気な飛騨市づくり」は、人口減少の中で地域外から所得を稼ぐ製造業、農林畜産業、観光を振興しようとする取り組みであり、商品や地域の魅力を高め、産業を支える人を確保することを重点としております。
「あんきな飛騨市づくり」は、介護、医療、障がい児者支援、低所得者対策など、弱い立場の方々への支援を、市民すべてが必要とする取り組みであり、地方自治体の本務と位置付け、市民の安全・安心を守る取り組みを掲げております。
「誇りの持てる飛騨市づくり」は、人材の育成と地域資源の掘り起こしにより市の魅力を高め、市民の自信につなげることで飛騨市を誇りに思う気持ちを醸成することを目的とし、特色ある教育やまちづくり、若者の定着とUターンを促進する取り組みを掲げております。
この中での政策の方向性をまとめるにあたっては、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略や国連が取りまとめた「持続可能な開発目標」、SDGsの考え方も反映させております。
また、これらの政策を進めるにあたっての基本姿勢としては、市民との「対話と協働」、全国・世界の企業、大学、団体、地域等との「交流と連携」、新たなことに積極果敢に取り組み、前向きに市政を進める「挑戦と前進」という3つの軸を掲げました。
総合政策指針自体は大きな政策の方向性を示したものでありますので、具体の施策は毎年の予算編成の中で検討し皆さまにお示することになりますが、1期目の市政においては、飛騨市の課題解決に向けたさまざまな取り組みを全方位に渡り展開してきたことを基礎に、2期目においては、足らざる分野にさらに手を広げるとともに、深さを追求することにも注力し、政策のレベルアップを図っていきたいと考えています。
その一つとして、「弱い立場の方の支援」おいて、高齢者・医療・介護・障がい・生活困窮の方々の支援を深堀りするとともに、「暮らしの質の充実」として、新たに生涯学習や健康づくり、スポーツ、文化芸術などの分野を強化することを打ち出しており、その施策は後ほどご説明いたします令和2年度予算に反映しているところです。
以上が、私の2期目の市政運営に対する基本的な方針でございます。
【参考】
地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略「飛騨市総合政策指針」