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伝統漁法展と三魚いなりお披露目

印刷用ページを表示する掲載日:2023年5月22日更新

​5月13日(土曜日)飛騨古川さくら物産館・蔵ホール

岐阜の川人文化研究会代表・長尾伴文さんがかつて宮川などで行われた伝統漁法を解説し、地元調理師が考案した釣り場ごはん「三魚いなり」の試食会が行われました。これは飛騨市の街なかポケットミュージアム関連イベント「宮川・高原川の伝統漁法展」の一環で、約20人が参加しました。

神通川を経て日本海に流れ込む宮川には、ダムがなかった昭和中頃までサクラマスやサケ、ナタベラアユと呼ばれた巨アユがそ上しました。同展ではこうした大型魚を捕獲するため、旧宮川村の鍛冶職人らが作った大きなヤスや竹を編んだ大きな籠などたくさんの漁具を展示しています。

長尾さんの解説に先立ち、宮川町出身の沖畑教育長は「宮川にダムがなかった頃、まだ子供だった父は川遊びがすごく好きで、たくさんの魚を獲った話をよく耳にしました。川魚は大好きですので、改めて伝統漁法や魚食文化について学習したいと思います」とあいさつしました。

同展にはかつて大人に交じって吊るし網でナタベラアユを獲った宮川町の新谷功さんと田下英男さんも訪れ、漁の仕方を実演。「今では考えられませんが、大ウナギやサケ、川ゴイなども取れて楽しかった思い出があります」と話していました。長尾さんは「この吊るし網漁は今でも行える漁なので、是非再現したいと思います」と話していました。

参加者は「宮川で貴重なサケが獲れたとは知らなかった」「こんなに大きなかぎ針は見たことがない。クマでも取るのかと思いました」「今まで知らなかった川魚の伝統漁法を学ぶことができてよかった。小学校の郷土学習に取り入れるといいですね」などと話していました。また、深い谷を太縄1本で行き来する「籠の渡し」も展示され、参加者は「深い谷を縄だけで渡るとはびっくり。川を渡るのも命がけですね」と話していました。

この後、参加者は漁師が好んで食べたという稲荷ずしをベースにした「三魚いなり」を試食。吊るし網からヒントを得たという稲荷ずしで、いずれも天然のアユやヤマメ、イワナのほか伝承作物の山之村産大豆を使った白たまごやあぶらえなどが添えられています。参加者は「手が込んでいる。おいしくて見た目も美しい」「素材の味が生きていて魚とよく合う」「彩りがよく、魚の皮を残しているので目でも楽しめます」「お店で食べられるといいですね」などと話していました。

「街なかポケットミュージアム」は飛騨古川さくら物産館の蔵ホールを活用して令和2年にオープン。飛騨市の歴史や民俗を伝えるため、市美術館の企画展や学芸員の調査研究などさまざまなテーマを紹介しています。伝統漁法展は5月28日まで10~16時30分、木曜休み。無料。

 

伝統漁法の解説(1)

伝統漁法の解説(1)

 

伝統漁法の解説(2)

伝統漁法の解説(2)

 

伝統漁法の解説(3)

伝統漁法の解説(3)

 

伝統漁法の解説(4)

伝統漁法の解説(4)

 

伝統漁法の解説(5)

伝統漁法の解説(5)

 

三魚稲荷の紹介(1)

三魚稲荷の紹介(1)

 

三魚稲荷の紹介(2)

三魚稲荷の紹介(2)