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大工職人による「旧中村家」探訪ツアーを開催

印刷用ページを表示する掲載日:2022年9月26日更新

​9月25日(日曜日)みやがわ考古民俗館

 

飛騨みやがわ考古民俗館にある茅葺き民家「旧中村家」は、宮川町内唯一の茅葺き民家として、市の文化財に指定されています。市は今回、当建物の価値を周知・発信するために探訪ツアーを開催し、市内外から15名が参加しました。

ツアーの講師を務めたのは、宮川町の建築家・大工樹杜屋あらべえ代表の荒木昌平さんです。荒木さんは民家の解体、移築に携わっており、建築の構造や木の組み合わせに詳しく、大工職人の視点から旧中村家の特徴を解説されました。

まず外観について、入母屋兜造という屋根が武士の兜を被っているような形が特徴的なことや、人の目がつく玄関などは見栄えがする角ばった木が使われていることを説明されました。一般的には丸太が使われるようなところに、当建物では手を加えた角ばった木材を使っており、当時の文化や人々の価値観が表れているそうです。石の上に建物を建築するところも地震の多い国だからこその特徴です。

続いて、内部に移動。当建物は北陸地方の造りになっていて、宮川町は他地域との交流もあり、いろんな地域の技術で建築されていると説明。天井は格子柄になっていて、柱や床材にはカツラやケンポナシ、クリなどさまざまな樹種が使われているようです。見た目は漆を塗るため、判別が難しく手で触って判別するという話もあり、参加者は驚いていました。根曲がりといわれる雪国ならではの曲がっている木を利用することで、雪に強い建築になるという解説もありました。

その後、2階・3階にのぼり、外壁に障子が使われ、高さも15mあることから宮川町は雨風も強くない穏やかな気候であったことが分かると説明され、建築物の高さや仕様は気候に大きく影響することを解説されました。また、1・2階は大工の仕事だが、3階(屋根)の茅葺きは地域の住民たちが助け合って縄で編み込みながら固定したのであろうと説明されました。

ツアーの後は、FabCafeHidaのクロモジ茶・クロモジコーヒー、カヌレを味わいながら、交流会。荒木さんに「床のくぎは当初から打ち付けていたものか」「民家の解体の順番はどのようか」と活発に質問していました。

古川町から参加した女性は「こんな建物があるなんて知らなかった。解説をきいてとても勉強になったし、興味深かった」と振り返っていました。

 

ツアーの様子(1)

ツアーの様子(1)

 

ツアーの様子(2)

ツアーの様子(2)

 

ツアーの様子(3)

ツアーの様子(3)

 

ツアーの様子(4)

ツアーの様子(4)

 

ツアーの様子(5)

ツアーの様子(5)

 

ツアーの様子(6)

ツアーの様子(6)

 

ツアーの様子(7)

ツアーの様子(7)

 

ツアーの様子(8)

ツアーの様子(8)

 

ツアーの様子(9)

ツアーの様子(9)

 

ツアーの様子(10)

ツアーの様子(10)

 

ツアーの様子(11)

ツアーの様子(11)

 

ツアーの様子(12)

ツアーの様子(12)