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なぜ堤防が途切れているの?「霞堤」の役割を学びました

印刷用ページを表示する掲載日:2022年11月14日更新

11月7日(月曜日)古川西小学校

 

霞堤(かすみてい)と呼ばれる住民を水害から守る伝統的防災施設の授業が、古川西小学校でありました。これは町内が昔から水害が多く発生している地域であるため、5年生が理科の授業「流れる水のはたらき」の中で学んでいるものです。講師は古川土木事務所河川砂防課の豊福洋生さんが務めました。

授業では、まず霞堤と県南部に見られる輪中堤という2つの伝統的防災施設の働きをスライドを使って説明。霞堤は古川盆地に6カ所、特に学校周辺には3か所ありますが、昔から水害が多かったことを物語っているそうです。また、水害の原因となる破堤(堤防が壊れること)の様子も全国各地で発生した水害の映像を眺めながら学習しました。

霞堤はこの破堤を回避するため、堤防にあらかじめ隙間を作り、増水時に遊水区域(川の水が溜まりやすい所)に川の水が流れ込むようにした仕組みで、昭和5年から昭和28年にかけて堤防が造られた時も、その機能を残すため連続した堤防で閉ざさないようにしたと言われています。児童たちはこの後、校庭に出て霞堤の仕組みを模型で実験しました。

実験の後は学校裏の堤防を歩きながら、蛇行する流れと浸食の状況などの説明を聞き、ガードレールで遮られた堤防の切れめにやってくると、講師の豊福さんは「堤防が切れているところを見てください。自分の家の近くには『こういうものがある』ということをぜひ知っておいてください」と話しました。そして「水害から命を守るため、昔の人が考えて造った霞堤をいつまでも守り、そして遊水区域には家を建てないことを次の世代に言い伝えてください」と教えていました。

児童の一人、井下晴仁さんは「初めて霞堤を知り、安心できました。家族にも教えたいと思います」と話していました。

 

授業の様子(1)

授業の様子(1)

 

授業の様子(2)

授業の様子(2)

 

授業の様子(3)

授業の様子(3)

 

授業の様子(4)

授業の様子(4)

 

授業の様子(5)

授業の様子(5)

 

授業の様子(6)

授業の様子(6)