10月13・14日(木・金) 古川西小学校
古川西小学校の4年生児童が、お年寄りや車いすに乗っている人の気持ちに寄り添いながら自分にできることを学ぶ福祉体験を行いました。4年生は、総合的な学習の時間「ふるさと体験学習」で1年間を通じて環境や福祉について学んでいます。
今回は、社会福祉協議会の井下淳子さんら3人が同校を訪れ、高齢者疑似体験と車いす体験を実施。さまざまな立場の人の気持ちになって考えながら、その大変さを知り、自分なりの手伝い方などを学びました。
児童らはこの日、ペアを組んで互いに高齢者役と介助者役に分かれ、それぞれの立場から体験しました。高齢者役の子は、ひじやひざの動きを制限するサポーターや、緑内障などを体感できるゴーグル、ビニール手袋の上からさらに軍手を重ねて装着。また、手足に重りを付けて、高齢者の動きづらさを体感する高齢者疑似体験を行いました。児童らは、「見えない」「腰が痛い」と話しながら腰を曲げたまま、仲間のサポートを受け、おぼつかない足取りで歩きました。また、そのままの状態で割り箸を割り、その箸で豆をつまんで別の容器へ移す作業や、紙に文字を書く体験も実施。戸惑いながらも真剣に取り組んでいました。
高齢者疑似体験をした蒲美桜里さんは「腰が痛かったし、お年寄りは大変だと分かりました。一緒に住んでいるおばあちゃんも腰が曲がっているので、これから支えてあげたいと思いました」と話していました。
その後、市社協の職員から車いすの操作方法や動かすコツを学び、実際に車いすに乗って自走したり、相手の車いすを安全に押して歩く体験を行いました。職員から「降りる時は必ずフットレストを上げて」「ちょっとした段差でも衝撃が大きく感じられて怖いので、押す人は声かけが大事です」などとアドバイスを受けながら、児童らは慎重に車いすを操作しました。
車いす体験の後、大西こはなさんは「今日体験して、これから車いすの人がいたら手伝ってあげたいと思いました」と話していました。
指導にあたった市社協の福祉活動専門員の井下淳子さんは「体験を通じて相手の気持ちを感じ、理解しながら『どういうふうに声をかけたらいいか』とか『どう工夫すれば助けてあげられるか』などを考え、自分はどのように行動したらいいかを学んでもらえたら」と話していました。