こんにちは。サイエンスコミュニケーターの高知尾です。
10月12日土曜日は台風19号が日本列島に上陸し、各地で多くの被害をもたらしました。
被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
カミオカラボではこの日の午前10時45分頃に、今年の3月27日の開館以来の総入館者数が100,000人を突破いたしました。
ちょうど100,000人目に来館されたのは、カミオカラボが立地する飛騨市神岡町にお住いの堂畑 朱里(どうはた あかり) さんとお父様の堂畑 卓真(たくま)さん親子でした。
この日は道の駅スカイドーム・神岡にお団子を買いに来たということで、朱里さんは何度もカミオカラボに訪れてくれているということでした。
朱里さんはカミオカラボの展示の中で特に、AR(拡張現実)を利用した原子を集めるゲームがお気に入りとのことです。
お二人には、スーパーカミオカンデに関連したグッズを差し上げました。
(中に入っているジグソーパズルは難しいから大きくなったら挑戦してみてね。)
これからも、より地元の方に愛される科学館になるよう、スタッフ一同頑張っていきたいと思います。
100,000人目の証明書を受け取る朱里さん
お父様とスタッフと記念撮影
さて、今回どうして100,000人目という数字でお祝いをしたかといいますと、
(もちろんきりが良い数字ということもありますが、)
私たちが住む天の川銀河(銀河系)の直径がちょうど100,000光年くらいというところから来ています。
天の川銀河の中には数千億の恒星が輝いていると言われていますが、その外側にも数えきれないくらいの銀河や天体があり宇宙が広がっています。
私たちの銀河の外側の様子は、これまでも電磁波を用いた観測で調査が進んできましたが、最近ではニュートリノや重力波といった新しい信号でも天の川銀河外の様子が観察されはじめています。ちなみに、こうしたさまざまな信号を使って星々の様子を多角的に観測することを「マルチメッセンジャー」と言って、最近注目されています。
カミオカラボも100,000光年(人)を超えてさらにその先へ発展していこう、という想いが実はこの数字には込められていました。
これからも、遠く宇宙に想いを馳せにぜひカミオカラボにお越しください。