みなさま、こんにちは。カミオカラボ サイエンスコミュニケーターの高知尾です。
今日は、6月から新しく始まった「ラボサポーター」の様子についてご紹介します。
ラボサポーターは、カミオカラボで来館者に「科学」と「飛騨」でおもてなしをするボランティアのことを言います(詳しくはこちら)。飛騨市には、ニュートリノをはじめとする宇宙物理学研究が行われているという地域資源を始め、観光、食、文化などなど数多くの魅力があります。その楽しみ方をカミオカラボという場所を活用して飛騨市を訪れる観光客に届けるのがラボサポーターの役割です。
募集開始から1ヶ月。出足はスローペースでしたが、最近、少しずつ登録をしてくれる方が増えてきています。嬉しい!!
先週の土日は、計4名の中学生が登録して研修を受けてくれました。
研修では、ラボサポーターの運用面について説明した後、各展示についてツアー形式で回っていきました。展示一つ一つで、来館者に何を伝えたいか、どこに注目してほしいかを新しくラボサポーターになる方たちにお伝えしました。
例えば、下の展示。光電子増倍管という光センサーがたくさん並んでいますが、実は下を覗くとちょっとした仕掛けによってさらに下まで続いている様子が見えます。本物のスーパーカミオカンデの内部の様子を再現しているのです。でも、注意していないと気が付かずに通り過ぎてしまうこともあります。
そんな時に、「ぜひ下を覗いてみてください」と一声をかけると、中を覗き込んで「わあーっ」と喜んでくれる来館者が多いです。またそこから、「これはそもそも、何のためにあるんですか?」など新しい会話が始まるきっかけにもなります。
日曜日は午前中に研修が終わり、午後からも時間があるということで早速、2人のラボサポーターに現場に入ってもらいました。
新しいユニフォームに袖を通して、活動をスタートします。
まずは、それぞれ担当する展示を一つ決めて慣れてもらいました。
その日は、原子を集めて分子を作るゲームと、ニュートリノを転がして光を出す回数を競うゲームの2つです。
原子を集めて分子をつくるゲーム(上)
ニュートリノを転がして光を出す回数を競うゲーム(下)
活動を開始してしばらくは話すのが難しいかなと思っていたのですが、2人ともすぐに楽しそうに来館者を誘導してあげたり、転がったボールを取ってあげたりを始めていました。
そしてこちらが教えたわけではないのに、「重なると反応しづらいので、体験は一人ずつやったほうが良いですよ」と、その場に合わせて臨機応変に来館者にアドバイスをしている様子も見られて思わず驚いてしまいました。
いろんな人とコミュニケーションすると、楽しいしきっと新しいことも見えてくるはずです。
これから夏休みに向けて、まだまだラボサポーターは募集中です。
最初は、なかなか話せなくても全く問題ありません。自分の得意なやり方で活動してもらえればと思います。
まずは、来館者の様子を観察するところから始めてみると良いかもしれません。
多くのみなさまのご登録をお待ちしております。
※掲載した写真は来館者のご厚意により掲載許可を頂いております。
写真協力 山崎氏